イラスト

見出し あめかぜ日記、時々晴

楽して得する落ち葉の掃除⁉︎

いよいよ今年も落ち葉の季節がやってきました^_^あまがえるは、自分たちのお庭を短い言葉で表現するなら「落ち葉や自然に生えてくる雑草を風景にするお庭」とお伝えしています。

そんな風に表現するようになったのも、この10年くらいかもしれません。落ち葉をお庭の土に還すだけで、お庭の土が肥えてくると認識し始めたのが、今から10数年くらい前だと思います。(あいまいな記憶ですみません)明治神宮では、参道などの落ち葉を神宮の森に還していることで、本当の森のように豊かな土になっている。とか、昔は農村では畑に山の落ち葉でできた堆肥を使って土を肥やしていたといった話を聞くうち、わざわざ腐葉土などを購入しなくても、落ち葉を使えばいいんだと思い始めたんだと、ぼんやりと記憶に残ってます^_^

一旦そういう風に、落ち葉は有効に使える物だとわかると、同じ物の見方一気に変わる物です。

お客様のお庭のお手入れの際に、最後に掃除をするとき、溝のなかに濡れた落ち葉が溜まっていて、分解も始まっていたりすると、若い頃は処分する物と一緒にしていたのが、貴重な資源にしか見えないようになってきます。

そうなってからは、溝の落ち葉イコールお庭の栄養分という風に、お客様にも伝えるようになります。

冬になると、地域の皆さまが集まって掃除をする日が設けられていて、たくさんの落ち葉が詰まったゴミ袋を積み上げて、収集車が取りに来るという光景を見かけます。

落ち葉掃除というのは、むかしからこの季節のひとつの風景になっているとも言えそうですが、最近は地域の高齢化が進み、今まで落ち葉掃除をこまめにしてくれていたご近所の方々が、体力的にできなくなり、代わりにしてくれる方々も出てこなくて、落ち葉掃除が問題になってくる場合もあるようです。

落ち葉が社会の構造を物語っている部分もあるのだなと思わされてしまいます。

そんな少し厄介者扱いにされることもある落ち葉のいい事例を見てみましょう。

2016年に、青森県は弘前公園に行ったときに、日本一の樹齢と言われているソメイヨシノの様子を見学すると、その木を中心に直径3メートル程度だったかと思いますが、結界をするように杭とローブが張られ、その中にその木の落ち葉が敷き詰められていました。

日本一の樹齢のソメイヨシノは100年を超えて生きていたのですが、公園を管理している樹木医さんのお手入れの方針で、落ち葉で木の根元のグランドカバーを施されていました。

冒頭でも触れましたが、明治神宮の森では、落ち葉の季節には、落ち葉一枚残さずに参道が掃き清められますが、その落ち葉をゴミとするわけではありません。こちらも、森の地面のグランドカバーとされています。そういったやり方が積み重ねられ森の土の中の生き物が豊かになり、神宮の森全体が生き物にとって住み心地のいい空間になっているのだと思います。

一本の木はもちろんのこと、森も落ち葉の力によって健康的な状態になっているのが見えてきます。さらに、その森から外の世界へも落ち葉の力が及んでいるという話もあります。以前にも紹介させてもらった、宮城県の気仙沼湾の牡蠣の養殖をされている漁師の畠山重篤さんが30年以上前から始められた「森は海の恋人活動」がそれです。

この活動は、落ち葉の力によって森はもとより、海を豊かにするという活動なのです。落ち葉が腐葉土になっていくときに生じる、フルボ酸という有機酸に鉄がくっつきフルボ酸鉄という物質になるのだそうです。これが、雨水に溶け、地中に染み込んで雨水と一緒に川に注ぎこみ、その先の海に到達すると鉄分が植物プランクトンに吸収されて、プランクトンがまず豊かになり、それを餌とする魚介類が豊かになるということらしいです。

このように見ていると、都会ではややもすると厄介なもののように見られている落ち葉は、自然界の中では「命の源」となって見えてきます。

今度は、もし落ち葉を自治体のクリーンセンターで焼却処分すると環境への負荷はどうなるか?まとめてみます。落ち葉は、そもそも自然界で二酸化炭素を吸収していたものだから燃やしても自然界の中の二酸化炭素量は過不足ゼロだと言われていますが、落ち葉がその場所で燃えたならそうかもしれませんが、実際には、車で運ぶ際の燃料が必要になるのと、焼却炉に入れると温度が下がるために熱効率が下がることで間接的に燃料がかさむために、化石燃料由来の二酸化炭素は排出することになります。

また、1番環境にとって違うのは、焼却すると一気に全てが二酸化炭素になってしまうことのようです。土の上で腐葉土となることと比べると、ここが1番大きな違いで、腐葉土になる際にも二酸化炭素は生じますが、そのスピードが全然遅く、またほとんどの炭素が土の中に残るために長い間地中に固定された状態になるので、地球温暖化緩和につながると言います。

それにゴミとして集めて袋に詰めて、ゴミの日に出すことと比べると、お庭の中で土の上にかぶせておくのでは、お客様いわく「本当に気分的にも体も楽になった」とおっしゃいます。もちろん腐葉土になるのですから、得にもなります。

自治体によっては東京の杉並区のように、区全体で落ち葉の感謝祭と銘打って、12月のある日に区内の公園に集まって落ち葉の掃き掃除をするイベントを行っている自治体もあります。その落ち葉で当日は焼き芋をしたり、落ち葉プールで遊んだり、草木染めにしたりして楽しみ、最終的には落ち葉を堆肥にして公園の土に戻したり、配布したりするそうです。素晴らしいですね。

このような取り組みができればもっと広まるといいのになあと思います。同じようにできなくても、たとえ冒頭に書いたように掃除を皆んなでして、それを袋に入れてクリーンセンターに持っていく、その一部だけでも土に還す場所を作ったり、持って帰ってもいいようにしたり、何かいい方法を考えられたらいいのになと思ってしまいます。

皆んなで「楽して得する落ち葉の使い方」で、命の源になることに感謝する取り組みにに切り替えたいものです。