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見出し あめかぜ日記、時々晴

土の表面を有機物で覆うことについて

今週は2年前にお庭づくりさせていただいた場所に木製フェンスの増設をさせていただきました。その中で、色々と感じたこと、再認識したことなど書いてみたいと思います。

まずは、今日撮った完成直後の写真です。

季節柄、アジサイの花も美しい姿を見せてくれています。

2年前の施工直後の写真がこちらです。

植栽の様子をご覧いただくと、まだまだ幼い様子が感じられると思います。それぞれ苗木のほっそりした感じが印象に残ります。次に、フェンス工事を施したばかりの6月20日の様子をご覧くださいませ。

この場所の特徴としては、田んぼや畑が周辺には広がり、住宅が密集している場所ではございません。フェンスを立てた境界側も隣は畑地で広々とした雰囲気が感じられます。

こういう場所なので、2年前の植物の植え方であれば、乾燥や風あたりに大しては過酷な状況だったかもしれません。

本来ここに植えさせてもらっているような山の木々は、林の中や縁のあたりに自生している植物が多く、自生している場所においてはたくさんの木々に囲まれた場所に、それぞれが芽生えて育ってきているために、周囲の木々同士でお互い守りあって生育していると考えていいと思っています。

その状況に比べると、木々のボリューム感が乏しいと言えるのでやはり「守り合う」という点ではちょっと心持たないと思われます。

こういう状況ですので、あまがえるの考え方としては、自然に生えてくる草もとっても味方になると思っています。写真は、木々の足元に生えてきたクローバーなどの勝手に生えてきた草と、それらを刈って土の上に被せている様子です。

草が生えてくるといい面としては、まずは地表面の乾燥を防いでくれるということです。そして、まだ生えてきていない部分、土が露出しているところには、刈草を被せたいのですが、その供給源になってくれます。

乾燥に対するいい面だけでなく、地中の環境にとっても役立ってくれるとも考えています。

よく栄養を奪うのではと言われますが、むしろ自然に生えてくる草が増えることで土の中に放出される糖などの光合成産物の量は増えるはずです。それに集まってくる微生物の量も増えるはずなので、土の中の生態系が豊かになり、そのことで植えた植物にもプラスの効果が見込めると思っています。

このお庭も、周りの広々とした環境からくる負担に負けず、少々傷んでいるものもあるとはいえ、少しずつながら、枝葉の数が増えてくれているのは、自然に生えてくる草を引き抜かずにおいてくれているおかげだと思っています。

さらに今回フェンスを増設したことで、風当たりや、根本への日照がある程度防げるようになるので、フェンス一つで林が持っている「守る効果」も期待できるかなと思っています。

今回の工事中に気づいた小さなことをもう二つほど。

水辺のアップですが、芝が水面にも広がって来ているのと、上の水辺の写真を見ると、クローバーも水面に広がってきています^_^

二つ目は、ポット苗の育ちの早さ(バラツキはありますが)です。ゆかさんの右手に持っている木はウリハダカエデという木ですが、これは数十センチのポット苗で植えたものですが、軽く背丈を超えて2メートルくらいになっています。

他にも背丈を超えるくらいに伸びたムラサキシキブもありました。もちろんそこまで大きく伸びていないものもあります。(樹種によって成長の遅い速いの違いもあります。)相対的に言えるのが、うまく生育してくれると、ポット苗でもゆくゆくは速い段階である程度のボリュームになってくれると思っています。

表題の土の表面を覆うというテーマで最後に

勝手に生えてくる草だけで足りない初期の段階では、上の一枚目の写真のように、土が見えているところだけでいいので、ホームセンターで売っているバーク堆肥を被せたり、もし可能なら近くの山近く等で拾えるなら落ち葉を被せるのもいいかと思います。

むしろ落ち葉の方がいいかと思っています。山の落ち葉には微生物なども豊富です。ゆくゆくは、お庭の中の落ち葉と勝手に生えてくる草だけで、お庭の土の表面を覆うことが常にできれば、土がどんどん山の土のように豊になって行きます。

草も落ち葉も決して捨てるものではなく、味方になってくれるという、毎度毎度の締めくくりで恐縮ですが、また再認識いたした次第です。