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見出し あめかぜ日記、時々晴

自然に生えてくる草との付き合い方の例

梅雨に入りましたね。地面にいわゆる雑草がボーボーと生えてくる季節でもあります。お庭でも草が生えてきてどうしたものか困っているという声もあちこちで頂きますが、あまがえるとしてはその草を風景に取り込んでいけたらと考えています。

なぜなら、草ひきは心身ともにしんど〜い作業だから。笑

それと、地面に草が生えることで、そこの部分の土の中の環境がとってもよくなっていく可能性が高いと考えているからです。草が生えると、雨が降っても葉っぱで受け止めてくれて、地面に到達する前に蒸発するものも多いらしいので、地面がじゅくじゅくになるのを緩和することも考えられます。

ということで、あまがえるでは草は可能な限り残そーという考えを広めていきたいと思っています。

その方法の一例が上の写真です。

これは三田市のキビトパンさんのお店の横の木々がうわっている場所。やはり草がボーボーになる場所ですが、草刈りををされる際に、小道の部分は強く刈り、他の部分はほぼ刈っておられない。背丈が高い草だけ刈っておられます。

風景としては、草原の中の小道という感じに見える様に思えます。

草がボーボーに生えていると、虫がやってきます。草刈りをしないことで残る小さな花には蝶が飛来してきます。草むらがあると、小さな虫の隠れる場所になるのでバッタやコウロギなどの居場所になりますし、それらを求めて小さな爬虫類もやってくることになります。さらにそれらを求めて小鳥も飛来してくることでしょう。

いろんな小さな生き物が集まれば、そこは小さな生態系になっていると考えられます。そこは、生き物が獲物を捕まえてはフンを落とす場所になります。そのフンにも、食べ残した死骸にも、またそれを食べる小さな小さな生き物がよってきて、食べてはフンをし、そのフンにもっともっと小さな微生物などが集まってきて、さらにさらに小さな小さな微生物がまた集まり・・・・・

そのような無限につながっていく「食べる食べられる」の関係によって、土にはもともと生き物の体であった有機物の分解したものが、どんどん蓄積されていき、それをまた植物が利用するという循環が生まれていきます。

てな訳で、草を刈らないで残すと、小さな生態系による小さな循環(物質循環)が生じて、土の中の環境が「生き物」にとって良いものに変化していくということになるわけです。

都会の中、人が住む場所の土がどんどん舗装されていきますが、少しでも残っている土の部分があれば、そこだけでも草を引かずに、適度な草刈りだけにとどめて、規模がちいさくても生態系の一部となりりうる場所が形成されるようにしたいですね。

小さくても、針の穴の様な場所でも、ないよりは絶対にマシです。

そして、小さな点の様な場所がつながっていけば、点が線となり、網の目の様になれば面的な効果も出るというもの。(生態系ネットワーク)ひとが暮らす場所に中に、そのようなネットワークができれば、周辺の山や海といった自然生態系とも繋がり、相乗的にその地域の生態系が豊かになる可能性が高まると考えます。

ひいては、地域の自然の恵みの質も量も高くなり、回り回って地域の暮らしが向上することが期待できますね。

皆さま、小さな場所のここだけやってもしゃーないかーでなく、みんなでひとの生活圏に小さな点を打ち込んでいきましょー