先週、埴輪のオブジェがある花壇について、公民館の前編として紹介させていただきました。その際にも書かせていただきましたが、この公民館の花壇を依頼された時に、主にご希望を二つお聞きしました。その二つ目が今回のテーマです。
「アジサイ などの生育がよろしくない」ということが、二つ目のテーマ。施工前の写真がこちらです。
季節柄、生育がいいのか悪いのか、ちょっとわかりにくいですが、土の部分をよくみてみると、確かにひょろっとしたアジサイ(葉っぱを落としているのでわかりにくい)が何本もあります。ここに植えて3〜4年ほど経っているということでしたが、その割には株が小さいとは思いますが、この場所なりに生き続けているとも、言えるとは思います。
生育が悪いかどうかを判断するのは、意外に難しいのですが、しかしながら、改善できる所を盛り込みながら、この場所が「楽しく活動できる場所に」なるようなプランを考えました。
工事の様子を写真で見ていただきます。
この場所の中に入っていきたくなるように、真ん中に「小道」を作っています。小道を作る際に、道の両側を溝状に掘っているのですが、これは、土の中の通気性や、通水性をよくする効果があります。
このことで、この場所の植物の根に対して、いい影響が期待できます。
その溝が長く保たれるよう、木の枝(剪定したものなど)を束なるようにして溝に敷き込んでいきます。右の写真は、既存のハナミズキを小道のそばに移植する作業。(メンバー、カメラ目線ですいません)
溝の仕上げには、薪用にカットされていた枝で縁取っていきました。薪材の下には、先ほどの枝を束ねたもの。その下に炭を撒いています。道の部分にも、炭を撒いているのもおわかりいただけますでしょうか。
だんだんと小道らしくなってきました。
同時に、植栽スペースにはバーク堆肥でマルチング。(またまた、メンバーの松葉さんカメラ目線)
最後に、小道にウッドチップを敷き詰めると、こんな感じに仕上がりました。
ここで、まとめると、使った材料は、「剪定枝、薪材、炭、ウッドチップ、剪定枝を腐植させたバーク堆肥」。これらはいうまでもなく(と言いつつ言っちゃうのですが)全て、「元々植物の体(というのも変ですが)の一部」で、入手しようと思えば比較的近いところから、場合によっては、この場所から発生したものも含めて入手できるもの。
そして、これらは、どんどん土の中の微生物に分解されて、そのことで土のなかの微生物群を活性化させて、植物にもいい影響を与えてくれます。ここで、注意したいのは「分解」されるということです。つまり、「土に還る」ので、また時期を見て追加していく必要もあるということが言えます。
これを、コミュニティの活動としていくことができれば、その活動は「持続的に」やっていくことができ、うまくいけば、里山の活動との連携にもつながり、地域の活性化を産むことにもつなげていけると考えます。
今回も、これらの資材は、市の農林緑政課の職員の方が地域の里山の活動グループらから集めてくれた資材でした。
この場所のように、公共の場所で、「物質の循環」が「持続的に」できるようになれば、いろんないいことにつながると言えそうです。逆にゆうと、都会において、そうゆうことができるのは、町の緑地しかないとも言えそうです。