虫や鳥や植物とともに育つ庭

二枚の写真は施工後と施工前の様子です。いわゆる、befor~afterです。
今回のお庭設計ポイントして大きなウェイトを占めるのが、斜面地をどうするかでした。
難しい言葉で法面(のり面)とも言います。
結論から申しますと、斜面地も登ったり降りたりできるような空間に。ということを意識しました。
石や植物を使って、ロックガーデンのような形です。このように、石を配しますと、多くの場合、お子様が
登ったり降りたりしてくれます。
平面的なお庭よりも、変化に富み、風景としても、有効スペースとしても価値のある場所になってくれます。
そして、もっと重要なこととして、このような凸凹した空間には、後から草が生え、虫や鳥がやってきてくれて、それらが
運んできた木々の実などが発芽して、自然に木々が育ってくれたりします。
それによって、この斜面がもっと変化に富んだ、「環境」になってくれます。
こうなると、単なる「お庭」の空間にとどまらず、自然環境の一部に組み込まれた場所になります。
鳥などが移動する中継点になって、地域の環境や生態系を守ることにつながる可能性が出てきます。

施工の後半には、ご家族とともに、クヌギやコナラなどドングリの木の仲間の苗木を植え付けました。
放っておいても生えてくるものとともに、人の手によっても、次の代に向けて育てていく場所を作るという意味です。

地域の山のように作っていく場所だけでなく、里の風景の縮図のように、畑のスペースも作っています。
ここも、お庭のすべての場所と同様に、この敷地の土を使った畑です。
最初の収穫物は、数も大きさも望めないかもしれませんが、このお庭のコンセプトに沿って
作物を作ることで、土を育てていき、ゆくゆくは収量を上げていきたいとお伝えしています。

いろんな化学的な物質を使うのではなく、植物や土の中の生き物の力によって、土が肥えていくことを望んでいます。
表題の通り、虫や鳥や植物に育ててもらうということですね。

最後に、施主様が完成後に送ってくださったメールの一部を紹介させていただきます。
「庭一つのことではなく、地域の環境のことや、生態系のことなどを考えてお庭作りされていることに、改めて感激と、うちの庭が
育っていくことで、街や鳥や虫たちのお役に立てることが嬉しく思います。〜(中略)〜水やりのために根元見るのに必死ですが、庭の緑見ると癒されますね。」
少し、視野が広がるようなお庭づくりと思っていただけると嬉しいです。